ストロンチウムについて

放射性ストロンチウムの検査を始めました

放射性ストロンチウムの危険性

ストロンチウムとは

ストロンチウムは経口摂取すると、カルシウムに似ているため、消化管から吸収されると骨に集まります。そして骨に蓄積されてしまうため、対外に排出されにくいという問題があります。そこで放射線に感受性の高い骨髄を長期にわたり照射します。
ストロンチウムはベータ線を放出します。短い放射線ですがエネルギーが高く破壊力があります。つまり放射能毒性が高いと考えられています。

骨肉腫

などの骨癌や白血病の原因となる

放射性ストロンチウムの危険性

特に海産物は懸念

ストロンチウムは水に溶けやすい性質ですので、放射能物質を含んだ汚染水の海洋放出によるプランクトンや魚への食物連鎖による生体濃縮も懸念されています。

「海のストロンチウム汚染について」小出先生インタビューは

こちら

ストロンチウムの測定方法

測定が難しいとされていた放射性ストロンチウム抽出の新技術

なぜ放射性ストロンチウムの測定は難しいのでしょうか?

放射性ヨウ素や放射性セシウムなど、ほとんどの放射性物質はガンマ線を放出します。
このガンマ線は固有のエネルギーを持っているので、ガンマ線のエネルギースペクトルを測定する事で、どのような核種かを特定することができます。しかし、放射線ストロンチウムは、ガンマ線を放出せずベータ線を放出します。
ベータ線は固有のエネルギーを持たないため、放射性ストロンチウムを測定する為には、まず放射性ストロンチウムのみを検体から抽出し、その上でベータ線を測定する必要があります。このために検体からストロンチウムを抽出する手順が必要なのですが、この抽出過程が非常に煩雑なものとなります。
イオン交換法や、硝酸により放射性ストロンチウムを溶かし、その後回収する方法などがありますが、いずれも処理に多段階が必要な上、ストロンチウムよりも大きなエネルギーを出す事から、ストロンチウム90が崩壊して生まれるイットリウム90のベータ線を測定します。
これら一連の測定の為には、抽出処理、イットリウム90の生成の時間等を含めると2~3週間が必要となります。これがストロンチウム90の測定が迅速にできない大きな理由となります。

放射性ストロンチウムの抽出の新技術

放射性ストロンチウムの測定には、上記のように検体より煩雑な手順で放射性ストロンチウムを分離する事が必要です。従来はイオン交換法等によりセシウムを抽出し、不純物を除去した上で測定を行います。この処理工程は、10段階以上で3週間以上を要します。
これに対して、固相抽出法という新たな手法が開発されています。この技術は、米国スリーエム社が開発したエムポア・ディスクという特殊なフィルターを使うもので、溶液中のストロンチウムをディスクに直接吸着させる事で、迅速に放射性ストロンチウムの回収が可能となります。すでに文部科学省、米国エネルギー省等で放射性ストロンチウム測定法として認められており、1週間程度で測定ができる画期的なものです。
水、米、牛肉、飼料、土壌に含まれる放射性ストロンチウム(Sr90/89)を精度良く測定が可能となります。
固相ディスクを抽出用の器具にセットし、吸引しながら検体から酸によりストロンチウムを抽出した上え、週出液を通過させると、ディスクに放射性ストロンチウムが吸着されます。その後ディスクを乾燥させ、ベータ線測定装置で測定すれば放射性ストロンチウムが精度良く測定できます。

ベータ線測定装置

放射性セシウム等、多くの核種の測定は、ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーで行います。
しかし、放射性ストロンチウムは、ベータ線であるので、この装置では測定はできません。ベータ線の測定には、液体シンチレーション測定装置を用いても可能ですが、高精度で効率よく測定を行う為に、低バックグラウンドのアルファ線、ベータ線測定装置を用いています。この装置は、内部に厚さ10cmの鉛遮蔽対があり、周辺からのベータ線を遮蔽し、検体を効率よく連続50検体測定する事が可能です。放射性ストロンチウム測定の専用測定装置として使用されています。

ストロンチウム基準値比較

ホワイトフードと各国のストロンチウム90の基準値を比べてみました

ウクライナのストロンチウム基準値

食品群 ベクレル/L、ベクレル/kg
パン・パン製品 5
ジャガイモ 20
野菜(根菜,葉菜) 20
果物 10
肉・肉製品 20
魚・魚製品 35
ミルク・乳製品 20
卵(1ヶ当り) 2
飲料水 2
コンデンスミルク 60
粉ミルク 100
野生イチゴ・キノコ(生) 50
野生イチゴ・キノコ(乾燥) 250
薬草 200
その他 200
幼児食品 5

ベラルーシのストロンチウム基準値

食品群 ベクレル/L、ベクレル/kg
飲料水 0.37
ミルクとミルク製品 3.7
パンとパン製品 3.7
ジャガイモ 3.7
(調理済みの)幼児用食品 1.85

日本のストロンチウム基準値

食品群 ベクレル/L、ベクレル/kg
一般食品 100
乳児用食品 50
牛乳 50
飲料水 10

※日本の基準値は放射性セシウム、放射性ストロンチウム 、プルトニウムなどを含めた基準値です。

放射性ストロンチウム検査結果

(ストロンチウム90及び、ストロンチウム89)

商品名 検査日 定量下限値
(Sr90、Sr89合計)
測定値
佐賀県有明海産のり 2016.03.17 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
高知県産 青さのり 2014.08.28 0.72ベクレル/kg ND(不検出)
高知県産 川のり佃煮 2016.02.24 0.42ベクレル/kg ND(不検出)
芽ひじき 2016.03.17 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
北海道産 天然甘えび丸干しふりかけ 2014.08.28 0.88ベクレル/kg ND(不検出)
インドネシア産 かつお削りぶし 2015.08.11 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
ホワイトライス 2015.08.11 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
魚セット
宗八カレイ
ほっけ刺身
ほっけ開き
紅鮭
礼文わかめ
鮭フレーク
 
2015.09.24
2015.10.22
2015.09.24
2015.11.19
2015.11.19
2016.02.01
 
0.39ベクレル/kg
0.41ベクレル/kg
0.41ベクレル/kg
0.40ベクレル/kg
0.41ベクレル/kg
0.41ベクレル/kg
 
ND(不検出)
ND(不検出)
ND(不検出)
ND(不検出)
ND(不検出)
ND(不検出)
利尻とろろ昆布 2015.10.22 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
利尻昆布 2015.10.22 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
飲むヨーグルト 2014.10.31 0.21ベクレル/kg ND(不検出)
荒巻鮭 2016.02.01 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
ホワイトライス減農薬米CL 2015.12.22 0.42ベクレル/kg ND(不検出)
ロングライフ牛乳 2016.06.07 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
白雪の天然水 2015.07.08 0.03ベクレル/kg ND(不検出)
長崎のいりこ 2015.03.19 0.42ベクレル/kg ND(不検出)
妊婦さんのいりこ 2015.03.19 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
島原産カットわかめ 2015.03.19 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
金の飛魚だし 2015.03.19 0.37ベクレル/kg ND(不検出)
骨まで丸ごとあじ開き 2015.03.19 0.41ベクレル/kg ND(不検出)
骨まで丸ごとかます開き 2015.03.19 0.42ベクレル/kg ND(不検出)
無添加北海道仕込みそ白つぶ 2015.07.08 0.42ベクレル/kg ND(不検出)
丸大豆醤油 2015.07.27 0.89ベクレル/kg ND(不検出)
純米酢 2015.07.27 0.19ベクレル/kg ND(不検出)

※固相抽出用による放射性ストロンチウム(ストロンチウム90及び、ストロンチウム89合計)の測定結果です。




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